leo-dental-c’s diary

いつまでも美しい白い歯で笑える、しあわせ。 レオ歯科クリニックは、新潟市西区・坂井東地区のみなさまの、 笑顔と健康をお守りしたいと願っています。

食育「和食を食べましょう!」

こんにちは。

院長の田澤です。

 

 毎年、年度末に新潟市歯科医師会の学術大会が開催されます。我々歯科医師が日々の臨床をさらに切磋琢磨するための勉強の場になっています。現在私はその学術大会を企画運営する仕事に携わっています。毎年講師の選定には、とても悩みます。講演内容についても勿論ですが、著名な先生はやはり講演料金が高くなるので難しいところです。しかし、中には大企業ではない歯科医師会には良心的な金額で快諾してくださる先生もおられます。

 今年度は、管理栄養士で著名な幕内秀夫先生をお呼びすることができました。幕内先生は、フーズ&ヘルス研究所主宰で、「学校給食と子どもの健康を考える会」代表でもあります。山梨県の長寿村を知って以来、伝統食と民間食養法の研究を行い、日本列島を歩き尽くした末に「FOODは風土」を実感し提唱しています。現在、日本全国を講演でまわり食事相談を行うほか、全国各地の社員食堂や学校給食の改善に奔走中で、病気予防や健康に役立つ実践的な食養法の第一人者として新聞・雑誌などでも活躍されています。著書も多くあり、その中で私は講演の予習のために2冊読みました。

 健康のことを考えるのであれば、食事に時間や手間をかけない「粗食」こそが、1番体にいいそうです。「栄養バランスを考えて、子どもには好き嫌いなく食べさせよう」と考えると、真面目な親御さんほど真剣に取り組もうとします。しかし、子どもは小さければ小さいほど、好き嫌いが多く、特に野菜を嫌う傾向があります。しかし、それは何も問題もないことだそうです。冷静に考えれてみれば、我々も子ども時代はたくさんの好き嫌いがあったはずですが、大人になった今、それで何も問題が起きていないですよね。ところが、それを「偏食」だと考え、変に子ども受けする食事をつくると、じつは油と砂糖だらけの食事になってしまうのです。油や砂糖だらけの食生活を続けていれば、アレルギーや肥満、生活習慣病、がんなどの病気を招いてしまう可能もあるそうです。それを防ぐヒントは日本の昔ながらの伝統食「粗食」にあるとのことです。ごはんにみそ汁、魚料理に漬物や梅干しなどの常備食といったシンプルな食べ方こそが、健康になる秘訣ということです。

 食生活の影響の大きさを指摘されている病気で乳がんがあります。欧米人に圧倒的に多く、アジア人に少ないそうですが、日本人でもアメリカで生活している人はアメリカ人並みに乳がん患者が多くなっています。これは中国人でも同じです。高脂肪(高コレステロール)、動物性食品の過剰摂取、つまり欧米化の食生活に原因があると多くの医療者が指摘しています。

 また、かつて長寿日本一であった沖縄県は現在では短命県となってしまいました。高齢者でもコッテリとした味を好み、コーヒーに練乳を入れたり、泡盛にコンデンスミルクを入れて割ったりする人もいるそうです。本土に先駆けてファストフード店がオープンした沖縄では、ハンバーガーやフライドポテトが浸透する時期も早く、子ども時代にその味にハマった人が、高齢になってもその味を求めるのでしょう。

 

 幕内先生とある歯科医師の共著の本もとても興味深いので紹介します。

子どものアトピーが深刻で医者からも見放された状態だった時に、幕内先生の講演を聴いて食生活を改善したある歯科医師の話が書いております。しかも、食生活改善だけなく、伝統食と近代食とではむし歯の発生率が異なることを知ったその先生は、自分の4人の子どもで驚くべきことを試しました。

「歯磨きは今日からしなくてもいい。その代わりに、伝統食を食べるようにする」

伝統食というのは、ごはん、みそ汁を中心として季節の野菜や魚介類を中心に食べるというこれまで日本人が長い間、食べてきた「和食」にするということでした。日曜日のお昼だけはパンを食べて、おやつはサツマイモやトウモロコシや季節の果物だったそうです。そして、お正月や旅行や運動会等特別な日は、おやつは何でも食べても良いというルールもあったそうですが、これを徹底したことはスゴイことです。

そして小学校を卒業するまで続けた結果、4人全員むし歯ができなかったそうです! 

勿論、歯磨きは全くしていないので歯には食べかすがたっぷり付着している状態なので、学校健診では不衛生という指摘が毎回あったようですがむし歯は無しでした。

これは歯磨きは必要ないということでは無く、食事を改善すればむし歯予防につながるということだと思います。

ちなみに中学生になってからは今度は歯肉炎や歯周病のリスクが高くなってくる時期なので、その後はしっかり歯磨きをさせたそうです。

また、深刻だった子どものアトピーは食生活改善により完治したそうです。

和食のパワーはスゴイですね。

 

皆さん、世界に誇る日本の健康的で美味しい和食を食べましょう!

                              < 院長 >