口腔乾燥症(ドライマウス)
こんにちは!
今回は口腔乾燥症(ドライマウス)について説明させていただきます。
当たり前に分泌していると思われる唾液ですが、唾液が出なくなると
どんなトラブルが起こるのでしょうか?
物をかんだ状態で、10分間に10mL未満しか唾液が分泌されない
場合を口腔乾燥症(ドライマウス)といいます。
現在、国内のドライマウスの患者数は800万人ともいわれ、重度になると摂食障害や
発音障害など深刻な問題が生じます。ドライマウスになると、まず、口が渇き、味が
よく分からなくなります。
さらに、物が飲み込みにくくなり、舌や唇、口腔粘膜に痛みが出ます。食欲が減退し、
スムーズな会話ができなくなって、口臭もひどくなります。抗菌作用のある唾液が
減少するため、口内炎ができやすく、重症の虫歯や歯周病にもなります。
さらに、口腔に常在するカビの一種「カンジダ菌」が増殖して口腔カンジダ症になります。
そして、全身のさまざまな部位にカンジダ症を起こす原因になります。
唾液の分泌量が減少する主な原因は、加齢による唾液腺細胞の減少です。
その他、ストレス、口呼吸、不潔な口腔、乾燥した環境などの生活習慣も原因となります。
糖尿病、唾液腺などの分泌腺が萎縮する自己免疫疾患のシェーグレン症候群、
パーキンソン病やエイズなどの病気が関係していることもあります。降圧剤や抗うつ薬
などの副作用も挙げられます。
ドライマウスの症状を自覚したら、歯科医師やスタッフへ相談してみてください。
高齢者の方でも物をかむ回数を増やし、こまめに水分補給をし、耳の前やあごの下を
押す「唾液腺マッサージ」を行うことで唾液の分泌量を増やすことができます。
健康長寿のために、多くの唾液が分泌されるような生活習慣を維持することが大切ですね。
※毎日新聞 医療プレミアより一部抜粋、図:すぎやま病院提供
<<スタッフより>>